漢方医学的視点から解説する子宮内膜を厚くする方法

今回の記事はご来院されているみなさまからよく受ける質問を題材にしました。
それは『子宮内膜を厚くするにはどうすればいいの?』という内容です。

クリニックや病院に通われている方は内診の時に『卵胞チェック』と同時に『内膜チェック』を同時に受けられます。
その時に医師から「今週期は内膜の厚さが○mmです」と教えてもらうことが多いです。
妊娠率にも深く関わりのある内膜の厚さは気になるところですよね。

【子宮内膜とは?】
子宮内膜とは子宮の内側を覆う粘膜のことで、月経時に剥がれ落ちる機能層と月経時にもはがれ落ちない基底層の2層から成り立ちます。この2層が月経周期に合わせて変化します。

子宮内膜の役割は排卵されるまでの間は機能層が増殖して厚くなり、受精卵が着床しやすい状態を作ります。機能層は受精卵が着床して成長していくためのベッドのような役割をしています。妊娠が成立しなければ、機能層ははがれ落ち体外へ排出されます。これば生理です。その後、残された機能層は次の妊娠にむけた準備としてまた内膜が肥厚していきます。

妊娠可能な内膜の厚さはだいたい6mmと言われていますが、厚さはあるほうが妊娠率は上がると考えられています。

【子宮内膜が厚くなりにくい原因】

子宮内膜が厚くなりにくい原因はいくつかありますが、一般的には以下のように言われています。

・子宮内膜を厚くするホルモンの分泌が十分でない場合。黄体機能不全と言われるもの。

子宮内膜の肥厚には女性ホルモンである、「エストロゲン」や「プロゲステロン」大きく関わっています。排卵前から子宮内膜を増殖させる「エストロゲン」、排卵後に分泌されて子宮内膜をさらに厚くする「プロゼステロン」の機能不全が原因としてあげられます。これら機能が正常に働かないことで子宮内膜が薄くなりにくい状態になってしまうとのことです。

・子宮への血流が十分でない場合。加齢など。

傾向としては高齢になるほど子宮内膜が厚くなりにくい傾向があると言われています。もちろん人によって個人差は見られるようです。
そして閉経後は子宮内膜が肥厚しなくなります。

【漢方医学で出来ること】
卵巣や子宮に集められる血液は、極端に言うと、自分の命の活動に必要な血液ではありません。未来の命を育むために集められた血液です。ご自身の体質も健康的で、未来を育む力の余力がある状態で卵巣や子宮へしっかりと血液を集めることができます。未来への投資ですね。「1日の活動が終わる夜にヘトヘト」で睡眠を取っても「朝の目覚めがすっきししていない」「朝に疲れが残っている」などの状態であれば、未来への投資が十分でない可能性があるとゆとり鍼灸治療院では考えています。上記のような状態であれば、まずは体質(土台)を整え、未来への投資を十分ん胃行える体づくりが必要と考えています。

 

子宮内膜がなかなか厚くならない方、朝に疲れが取れていない状態の方、一度漢方鍼灸で体質(土台)づくりを一緒にしませんか?